自然素材を使った家を建てるにはいろいろとメリットがあります。

しかし、当然ながら価格が割高になってしまします。

 

自然素材を使った家は非常に人気です。なぜ人気なのか紹介していきましょう。

 

自然素材の家だった昔の日本家屋

 

昔の日本家屋は今のような建材はないため、木・土・石・紙などの自然素材を職人の力で造られていました。

 

自然素材で建てた、健康住宅が当たり前の時代で、また職人の技術も高く職人気質、徒弟制度も生まれました。

過去の歴史では、戦国武将織田信長が安土城をつくる際に外国人を技術指導に呼びましたが、城をつくる職人の技術の高さに驚いたそうです。

それほど日本の建築技術は優れていたのです。

近年新建材等を多く活用することで、シックハウスなどのアレルギーを呼び起こす空気環境破壊の状況も出ており、改めて自然素材の良さが見直され人気になっています。

 

また自然素材の効果だけではなくて、その自然素材が出すデザインや風合いの良さも古き良き日本のようで、人気の一つになっております。

 

自然素材の建材には木目・木肌の美しさ、漆喰や珪藻土など塗り壁の風合いなど工業製品では創りだせない本物の美しさがあります

 

自然素材の家はシックハウスなどを予防できる

 

自然素材の家とは、無垢材や漆喰などの自然素材を積極的に用いた化学物質を含まない建材で建てられた住宅のことを言います。

 

家を建てる建材に自然素材を多く使用して、建材だけでなく接着剤や断熱材などの、目に見えないすべての部分にも自然素材で身体に安全なものを使うことで、シックハウス症候群やアレルギーの発症などの環境にかかわる病気になりにくくします。

 

ちなみに自然素材の建材で建てた家はメリットだけのような気がしますが、

値段の高さと手入れが大変だというデメリットがあります。

 

シックハウス症候群とはなに?

 

シックハウス症候群とは、住宅内の建材などから排出される物質で、空気が汚染されえるのが原因で発症する健康障害の総称です。

 

例えば新築住宅に住みだしたり、家を新しくフォームしたりした時に使用された建材から室内に発生する化学物質が主な原因と言われており、次のような症状を引き起こします。

 

のど・目・鼻の粘膜の痛みやじんましん・湿疹などの皮膚疾患、疲れやすい、めまいや嘔吐を繰り返すなどの症状が1つだけでなく、同時にいくつもの症状が出るのを総称としてシックハウス症候群と呼んでいます。

 

重症になるとその場にいることができないほど症状が重くなります。

本当なら一番落ち着ける家のはずが、家にいられないことになってしまうのです。

 

シックスハウス症候群の病気自体の詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、自律神経系・精神系・気道系・消化器系などに重篤な症状が現れる場合もあるのです。

 

そのため化学物質をだす建材ではなく、化学物質を全く出すことがない自然素材の家に人気が集まっています。

 

 

自然素材の家は呼吸する家

 

自然素材の建材は呼吸を続ける素材ということを知っていますか。

古くからの日本家屋では自然素材で建てられていましたが、自然素材には吸湿・放湿性があり、湿度が高くなると湿気を吸い、乾燥しているときは湿気を放出するといったまるで呼吸をしているようなものです。

 

室内の湿度を一定に保つよう、自然素材自体が自動的に調整してくれるのです。

 

そのため、天然木を建材に使った家は湿度調節がしっかりとされていて、いつでも快適に暮らせるようになっています。仮に冷暖房を使う場合でも、冷暖房を少し使えばすぐ快適になります。

長時間冷暖房を使う必要がないため、冷暖房の使用を抑えることが出来て、住宅の消費エネルギーを減らして、エコになります。

 

自然素材を使うことによって、家の中に湿気がこもらないので、気密性の高い家にありがちな結露がガラスにつかないのも特徴です。

そのため結露が原因の一つになっている、壁紙やガラスへのカビやダニの心配も少なく、アレルギーやシックハウス症候群などの環境による健康被害になりにくいです。

 

自然素材の家は心地いい

 

せっかく高いお金を払い住宅を買うのであれば、やはり快適な空間で過ごしたいものですよ。10年20年も住むことを前提とすればやはり、割高になってしまいますが自然素材で家を建ててみてはどうでしょうか。

 

例えば自然素材の無垢のフローリングは、足で感じるのはサラサラとしていて、夏などはなおさら、裸足で歩くことがとても気持ちよく感じられます。

また自然素材の無垢フローリングは見た目でも、とても高級感のあるものや自然な感じや通夜などがするものなど、見た目にも安らぎえを与えて、気持ちをリラックスさせてくれる効果があります。

 

自然素材の壁などは湿度調節により、湿度の調整をしてくれています。

昔の日本では職人である左官屋さんの仕上げによる自然素材の塗り壁が多かったのですが、現在では壁塗りができる左官屋さんの数が減ってきています。

 

職人である左官材が扱う自然素材の壁で、代表的なものは珪藻土でしょう。

 

珪藻土は、植物性プランクトン(藻)が化石化したもので、昔から壁に使われていただけでなく、火に強い土として七輪の材料などに使われていた素材です。

 

珪藻土のメリットは火に強いことからわかるように、非常に断熱性が高く、保湿性も高いことと、調湿効果が高く、防音性もありことです。

 

ではなぜそのような機能を持っているかというと、それは珪藻土の一番の特徴である、小さな無数の孔が空いていることで、そのような効果があるのです。

 

珪藻土の特徴である、調湿効果とは、夏などの湿度の高いときは周りの空気から水分を吸収し、冬の乾燥時には壁から湿気を空きだして湿度を調節します。

そのため珪藻土は呼吸をする壁紙といわれています。

 

珪藻土は強くぶつけたり、こすったりすると実ははく離しやすいので、掃除機などの掃除や物を運んだりして壁にぶつかってしまうと大変ですので、注意が必要です。

 

大したことがないと思っても、ほんの少しの衝撃でも、壁がはがれないまでもへこんでしまったりします。

 

自然素材を壁に使うと、左官屋さんがコテを付けってねる、湿式の工法は工期が長く掛かかってしまうことや、職人さんの人件費が高くなってしまうため、実際には敬遠され始めて、職人さんに代わって「乾式工法」と呼ばれる石膏ボードにビニールクロスを糊で貼り付ける方法が多用されるようになりました。

 

ビニールクロスの壁には工期が短くなり、価格も安いというメリットがありますが、原材料がポリ塩化ビニールのため可塑剤や変色防止剤・カビ防止剤など様々な化学物質の添加が必要になります。

 

そのため知らず知らずに化学物質を浴びてしまう環境になってしまいます。

 

これらの含まれている化学物質はシックハウス症候群の原因になる恐れがあり、またポリ塩化ビニールは燃やすと有害なガスを発生するため、最近はまた日本古来の健康的な自然素材の壁材を見直されてきています。

 

自然素材の家のデメリット

 

自然素材の家を建てるのにメリットばかりになってしまいましたが、本当にデメリットは存在しないのでしょうか。

実は自然素材の家にも以下のようなデメリットはあります。

 

・乾燥して反り返りやすい素材もある

・小さい子どもがいると傷がつきやすい

・メンテナンスが必要

・予算が高い素材もある

・色が変化しやすい

後は割高になるということですね。

 

化学物質を出さずに環境破壊をしないや機能性や見た目で自然素材の家を買おうと思っても自然素材にこだわるあまり、家を建てるのに本当に大切なことを見落として、後から後悔しないようにしっかりと考えましょう。