大雨の日に大量の雨水を見るたびに「雨どい」が重要なのを思い出します。普段は気にもとめない所なのですが、雨どいは雨から家を守ってくれる重要なパーツです。

日本では毎年のように豪雨災害が起きており、自分の住んでいる場所も例外ではありません。まずは雨から自分の家を守ってくれる「雨どい」、それが正常に機能しているかチェックしてみませんか?

ここでは雨どいのメンテナンス方法や、業者に掃除を依頼するメリットなどを紹介します。

1.雨どいが詰まっている?自分でできる確認方法

まずは我が家の雨どいが正常に機能しているかを調べましょう。雨どいが詰まっているかどうかは、雨が降っている日に確認できます。以下の4つに当てはまる場合、家の雨どいが詰まっている可能性があります。

  1. 雨が降ると水音がうるさい
  2. 家の周辺に水たまりができる
  3. 外壁などに水はねの汚れがつく
  4. 雨漏りが起きている

雨どいが正常に機能すると、屋根に伝う雨水は静かに外に流し出されます。しかし雨どいが落ち葉などで詰まってしまうと、雨水が途中で落ち始め、バシャバシャ音を立てたり、跳ねたりして外壁を汚します。上記に1つでも当てはまる場合は要注意です。また、雨どいが詰まると次に紹介するようなトラブルが起きやすいです。

参照 雨樋の詰まりに気づいたら|雨樋の掃除の業者依頼と対策方法 (reform-journal.jp)

1-1.雨どいが詰まると雨漏りが発生し、シロアリの原因にも

雨どいが詰まると、屋根からの雨水が正しく排水されず、建物内に雨水が漏れ込む可能性があります。これにより室内に雨漏りが発生し、カビが発生してしまうでしょう。実に雨漏りの原因の多くが雨どいの詰まりや破損からです。

またシロアリは湿度が高い場所を好むため、雨水が詰まった雨どいが原因でシロアリが発生することも多いです。さらに雨漏りが発生した家もシロアリの発生率が高まります。雨どいのメンテナンスを怠ると、雨漏りやシロアリの問題に直結するため注意が必要です。

1-2.蚊をはじめとした虫が発生する

雨どいが詰まると、結果的に蚊をはじめとした虫が発生します。なぜなら、詰まった雨どいは水たまりを作り出し、この水たまりは虫たちにとって繁殖の場となります。特に蚊は、水たまりで卵を産み、幼虫が育つため、大量発生することもあるのです。また、雨どいの詰まりは蚊のほかにも、ハエや、蜘蛛、シロアリなどの害虫の巣が形成されやすいです。

1-3.雨どい自体が破損し、家を傷つけるケースも

台風や豪雨が起きると、詰まった雨どいは水の重みに耐え切れず、しばしば変形や破損を引き起こします。雨どいが破損してしまうと、建物の基礎にも影響を及ぼします。雨水が基礎に直接浸透するため、雨漏りが起きて最終的に修理費用がかさんでしまうでしょう。

また外れたり折れたりした雨どいが、窓を直撃したり、近隣の家の外壁にあたってしまうトラブルも多いです。雨どいの定期的なメンテナンスと詰まりの解消は、自分の家はもちろん、近隣の家を守ることにも直結します。

2.雨どいを自分で掃除する方法

雨どいは手の届く範囲であれば自分で掃除やメンテナンスができます。

Pointo
 1.まずは道具を用意する
 2.必ず2人で作業する

雨どいが詰まる原因は、落ち葉や枯れ枝、飛んできた洗濯ばさみや洗濯物などが詰まっていることが多いです。上記2つのポイントを押さえつつ、具体的な雨どいの掃除方法を見ていきましょう。

2-1.雨どいの掃除で必要な道具

雨どいの掃除で必要な道具は以下の5つです。

  • 軍手
  • 脚立
  • トング
  • ゴミ袋
  • ホース

柄の長いほうきなどを使って、雨どいのゴミをかきだす方法もありますが、トングなどでゴミを取らないと詰まってしまうのでおすすめできません。やはり脚立を用意し、直接雨どいに詰まったゴミをトングで取るのが効果的です。ただし必ず2人以上で作業を行いましょう。

2-2.具体的な掃除の方法

雨どいの掃除は、1人が脚立を支え、上にいる人が下表のような手順で行います。

雨樋の詰まり解消手順
順番作業内容
1 安全に脚立にのぼり、雨どいが詰まっている箇所を確認する
2 トングを使用して、雨樋内のゴミを取ってゴミ袋に入れる
3 脚立を降り、トングとゴミ袋を置いて、ホースに持ち替える
4 再び脚立に登り、雨樋にホースの水を流し込む
5 トングやほうきなどを使って、小さなゴミを洗い流す

ホースで雨どいの内部を洗い流すのが望ましいですが、それが難しいようならゴミを取り除くだけでも構いません。目に見えるゴミを取り除くだけで、雨どいの機能は十分に復活します。雨樋の詰まり解消作業を安全に行うために、必ず2人以上で協力して行いましょう

参照 雨樋の詰まりは放っておくと大変なことに! – イエコマ (iekoma.com)

2-3.こんなときは業者に頼もう

雨どいの掃除は自分でもできますが、以下のことが1つでも当てはまるなら業者に頼みましょう

  • 脚立に十分な高さがなく、脚立の上で背伸びをする必要がある
  • 脚立を置く場所に段差などがあり、安定して設置できない
  • 高い場所の作業に自信がない
  • 高齢や持病により運動能力に不安がある
  • 1人でしか対応できず、脚立を支える人がいない

雨どいの掃除は簡単そうに見えて、実はリスクの高い行動です。うっかり脚立の上で足を滑らしたりすると、骨折などにつながり、二度と立てなくなるような重大事故になりかねません。雨どいのメンテナンスは重要ですが、無理をしないことが一番です。

2-4.雨どい掃除を業者にたのむメリット

雨どいのメンテナンスを業者に頼むと、1回あたり5,000円〜3万円程のコストが掛かります。しかしプロに依頼をすれば、次のようなメリットがあります。

メリット説明
専門知識と
経験がある
業者は雨どいの掃除に関する専門知識と豊富な経験を持っており、適切な方法で作業を行い、スピーディーに対処してくれる。
安全性の確保 業者は安全に作業を行うための適切な装備と訓練を受けており、高所での作業に伴うリスクを最小限に抑えられる。プロに依頼することで自身の安全も確保される。
作業の迅速性 業者は効率的に作業を行うためのプロセスを持っており、作業が迅速に完了する。これにより、時間と労力を節約でき、次の雨が降るときの対策もできる。
品質の保証 業者は作業の品質を保証するケースが多く、雨どいが適切に掃除される以外にも交換作業に対応できる。詰まりが解消され、雨漏りや構造への損傷を防げる。
適切な道具と
資材がある
業者は必要な道具や資材をすでに持参しているため、自分で用意する手間やコストを省くことができる。
専念できる他のことに時間を使える 業者に依頼することで、自分の時間とエネルギーを他の重要なタスクや趣味に充てることができる。雨どいの掃除作業に費やす必要がない。

業者に雨どいの掃除を依頼すれば、専門知識を持った対応でスピーディーに雨どいがキレイになり、安全性も確保されます。自分でやることに自信がない人は、業者に頼んだほうがメリットは大きいです。

参照 雨樋の掃除を頼んだときの相場は?実際の工事事例や、費用を抑える方法をチェック|雨樋専門リフォームパートナー (amatoi.net)

3.日頃からできる雨どい対策を紹介

雨どいは定期的に掃除やメンテナンスをしたほうがいいです。ただし、毎年行うのはちょっと…という人もいるでしょう。そのような場合は、次に紹介する方法で日頃から雨どい対策を行いましょう。

3-1.落ち葉除けネットをつける

雨どいに落ち葉やごみがたまることを防ぐために、落ち葉除けネットを取り付けることもおススメです。雨どいネットはホームセンターやネットで販売されており、落ち葉やゴミなどが軒樋に詰まることを防いでくれます。商品の多くが網状のシートや筒状になっており、2000円前後で購入できます。

また、落ち葉除けネットを設置した後も、定期的に点検すると良いです。ネットにたまった落ち葉やごみを取り除くことで、雨どいの機能が維持されます。

3-2.雨が降った後は雨どいの出口を確認する

雨が降った後、雨どいの出口を確認しましょう。雨どいには葉や小さな枝、鳥の巣などが流れ込む可能性があり、それらが詰まりの原因となります。また、降っている最中に雨どいの出口をチェックし、水が正しく流れているか確認するのも有効です。水がスムーズに流れていれば問題はないものの、詰まりがある場合は水が流れ出てきません。

4.雨樋のメンテナンス まとめ

雨樋のメンテナンスは建物の健康を保つ重要な作業です。雨どいが詰まると雨漏りや害虫の原因になり、日常生活にも影響が及びます。

自身で雨樋のメンテナンスを行う場合は、安全対策や手順を確認し、必ず2人以上で作業しましょう。しかし、専門知識や経験が不足している場合や、高所での作業が難しい場合は、業者に頼むことが賢明です。

また、雨どい対策として、落ち葉除けネットを設置し、雨後に雨樋の出口を点検することも重要です。定期的な雨樋の点検とメンテナンスを行い、豪雨対策に備えていきましょう。