強風にあおられてドアが勢いよく開閉し、危険な思いをしたことはありませんか?

台風や暴風雨などの自然災害が続く日本、外の様子を見ようとドアを開けたとたん、体をもっていかれることも少なくありません。玄関ドアはそれ自体が大変重く、強風が吹いているときは凶器にもなります。けがをしないためにも、普段から玄関ドアの強風対策を行っていきましょう。ここでは、すぐにできる玄関ドアの強風対策について詳しく紹介します。

1.玄関ドアが強風にあおられた!よくある危険事故

強風の日に、玄関ドアが急にあおられてしまうことはよくあります。このような事故では、指を挟んだり、ドアが体に当たって怪我をしたりすることも少なくありません。まずは、強風によって引き起こされる玄関ドアのトラブルについて見ていきましょう。

1-1.指を挟む、ドアが体に当たる

強風の中で玄関ドアが急に風にあおられると、人が指を挟んだり、ドアが体に当たったりする危険があります。特に子供や高齢者など、体力が十分でない人や動きが遅い人は、怪我をする可能性が高いです。また、荷物を持ってドアを開けたところ、強風にあおられて荷物の重さで転倒するといった事故もおります。このような事故を未然に防ぐためには、玄関ドアの強風対策が必要です。

1-2.人もドアと一緒に引っ張られてしまう

強風が吹くと、玄関ドアが閉まらなくなったり、逆に開きやすくなったりします。このような状態でドアを開けようとすると、風によってドアが強く押され、人がドアと一緒に引っ張られてしまうことがあります。

また、強風が吹いている中でドアを開けた場合、突然強風にあおられて転倒したり、ドアに体が当たってけがをしたりする危険性も。とくに子供やお年寄りはそのようなリスクが高く、強風時にドアを開けるのは危険です。

1-3.ドアの騒音、破損

強風によって玄関ドアが揺れ動くと、ドアが枠に激しく当たって騒音が発生し、ドアや枠が破損する可能性があります。集合住宅のドアは他の階にも響きやすく、強風のせいで勢いよく閉まる音が、睡眠を妨げてしまう原因にもなります。

またドアがスチール製の場合、強風による衝撃で凹みが生じ、ドア表面に傷がつくこともあるでしょう。また強風時にはドアを開閉する際にも注意が必要で、ドアが強風によって開いたままになってしまうことがあります。このような場合は、すぐにドアを閉めるか、しっかりとロックしておく必要があります。

1-4.ドアが動作不良をおこす

玄関ドアが強風を受けると、その力によってドアが歪んだり、ドアのヒンジ部分が曲がったりすることがあります。また、海沿いなどに住む家の場合、強風を受け続けることによってドアが勢いよく開閉し、ドアのロック機構に不具合が生じることもあるでしょう。

このような状態が続くと、ドアがきちんと閉まらなくなり、外部からの不法侵入や雨風が入る原因にもなります。こうしたドアの劣化や動作不良を防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

常に強風がある立地に家がある場合は、必要に応じて補修やリフォームを行うことが大切です。また、強風が吹いた場合はドアをしっかりと閉め、ロック機構が正常に動作するかを確認しましょう。

2.玄関ドアの強風対策とは

玄関ドアの強風対策として、まずはドアクローザーを設置することがあります。また、周辺に物を置かないようにし、風の勢いを和らげることも重要です。ではこれらの方法を具体的に見ていきましょう。

2-1.ドアクローザーの設置

ドアクローザーは、ドアが開いた状態から自動的に閉じるようにする装置です。強風が吹いてドアが勢いよく開くと、その勢いを利用して自動的に閉まるので、強風によるドアの破損や事故を防ぐことができます。

ドアクローザーには、閉める力やスピードを調整することができるものや、ドアの開閉方向に合わせて設置する左右兼用のものなど、様々な種類があります。用途やドアのサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。

ちなみにドアクローザーは、強風による事故やドアの破損を防止するだけでなく、ドアをきちんと閉めることによって断熱効果や防音効果も高まります。省エネや防音効果もあるので、設置していない場合は検討してみると良いでしょう。

2-2.周辺に物を置かない

物がドアにぶつかってこないよう、玄関ドアの周辺に物を置くのは控えましょう。植木鉢やゴミ箱といったものが周辺にあると、強風が吹いた際に物がドアに直撃し、ドア自体を破損させる原因になります。また、大型の物が玄関に飛んでくると、内側からドアが開けられないというトラブルも起こります。

普段から玄関ドアの開閉範囲や逆風の方向を考慮し、物の数を減らしましょう。玄関先には風の強い日に飛ばされないように小物類は片付け、植木鉢は壁際に縛って設置するなどの配慮が必要です。

2-3.ひさしを設置する

玄関ドアの強風対策として、ひさしを設置する方法も有効です。

ひさしを玄関に設置するメリット

ひさしのあるメリット理由
風や雨からの保護ひさしは、玄関ドアを風や雨から守り、玄関が濡れたり、強風で勢いよく閉まったりするのを防ぐ
太陽光線からの保護夏場の強い日差しを遮り、玄関周りを涼しく保つ
視覚的な効果玄関周りを装飾し、建物のデザインにアクセントを加えることができる
価値の向上建物全体の価値を高めることにもつながる

玄関の上に小さなひさしを設置することで、風のダメージを軽減できます。また視覚的な効果や建物全体の価値向上にもつながるので、玄関にひさしがない家は検討してみると良いでしょう。

2-4.玄関ドアのリフォームも検討する

玄関ドアは建築資材の中でも頑丈ですが、15年も経過するとパーツが劣化していきます。20年を経過している場合は、ドアを新しいものに交換しても良いでしょう。

新しい玄関ドアは基本的にドアクローザーやドアストッパーが付属しており、強風時でもバタンと閉まることはありません。またドアが傷つかないようコーティングされている素材も多く、何か物が飛んできても傷つくリスクがないうえ、衝撃も防いでくれます。ドアを変えることで見た目もだいぶ新しくなるので、リフォームを検討している家は玄関ドアも考慮しましょう。

3.まだある!強風のときに覚えておきたいドア対策

強風で激しく閉まるドアは、ときに指を挟んだり体を打ち付けたりと、たくさんの危険があります。すぐにドアのリフォームをするのは難しいという場合は、簡単にできる対策を行って行きましょう。

3-1.両手でしっかりとロックする

強風のときにドアを閉めるときは、なるべく両手で行いましょう。

強風が吹くと、ドアを閉めたつもりでも、実際にはドアが完全に閉まっていない場合があります。そのためドアを閉める際には、力を入れて「カチッ」という音がするまでロックをしましょう。

ただし強風でドアがあおられると焦ってしまい、子供の手やペットを挟むリスクもあります。焦らず周りを確認してから閉めることも大切です。

3-2.劣化したゴムパッキンを交換する

玄関のゴムパッキンを交換することは、玄関ドアの強風対策として有効です。

玄関ドアにはゴムパッキンがついており、ドアと枠の隙間を埋めて、風や雨の侵入を防ぐのに役立ちます。しかし、時間が経つとゴムパッキンは劣化し、風や水が侵入しやすくなるうえ、閉めたときの騒音も起きます。

玄関ドアのゴムパッキンは、自分で交換することも可能です。通常玄関ドアのパッキンはメーカーごとに異なるため、ドアのメーカーを調べて問い合わせてみるとよいでしょう。また、自分で交換が難しい場合は建具店やリフォーム会社に依頼しましょう。

4.まとめ

玄関ドアが強風を受けると、ケガや不具合が生じることもあります。強風の日はドアをしっかりと閉めるのはもちろん、ドアクローザーを設置したり、劣化したゴムパッキンを交換したりするのも有効です。また20年以上経過している玄関なら、ドアのリフォームや、ひさしの設置も検討してみましょう。

ドアは定期的なメンテナンスも重要であり、強風が予想される場合は、特に注意が必要です。玄関ドアをしっかりと守ることで、不正な侵入や雨風の侵入などのリスクを回避し、安心して生活することができます。

参照:
玄関ドアリフォーム 台風に強い玄関ドアとは|茨城の生活を守る玄関にする | 株式会社アキバG&R (akibaglass.com)
https://door-reform.jp/strong_wind#:~:text