「仕事や用事でなかなか荷物を受け取れない」 「再配達の依頼が面倒くさい…」
共働き世帯や在宅ワークの増加に伴い、荷物の受け取りは大きな課題になっています。特に「再配達」は、受け取る側だけでなく、宅配業者にとっても大きな負担です。
この記事では、そんな日々のストレスを解消してくれる「後付け宅配ボックス」を紹介します。後付けする宅配ボックスのメリットやデメリット、最適な選び方から設置方法まで紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてください。
1.なぜ今、宅配ボックスが必要なのか?
宅配ボックスは単なる便利グッズではなく、現代のライフスタイルに欠かせないアイテムです。
国土交通省の調査によると、宅配便の約1割が再配達になっています。一見すると少なく見えるこの数字は、私たち一人ひとりの不便さだけでなく、物流業界全体にも大きな影響を与えています。
宅配ボックスがあれば、好きな時に荷物を受け取れるため、時間を気にすることがありません。また、非対面で荷物を受け取れるため、セキュリティ面でも安心です。特に小さなお子さんがいる家庭や、女性の一人暮らしでも安心して利用できます。
2.後付け宅配ボックスの種類と特徴
「後付けの宅配ボックス」と一口に言っても、たくさんの種類があります。
主な種類は、「据え置き型」「折りたたみ型」「ポスト付き宅配ボックス」の3つです。それぞれにメリットとデメリットがあり、設置場所や受け取る荷物の量、防犯性などを考慮して選ぶことが重要です。
まずは、各タイプの基本的な特徴を見ていきましょう。
種類 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
据え置き型 | 安定性が高い、大容量、デザイン豊富 | 設置スペースが必要、設置工事が必要な場合がある | 玄関先に十分なスペースがある、大容量の荷物を受け取る機会が多い |
折りたたみ型 | コンパクトに収納可能、安価、軽量 | 容量が小さい、防犯性が低い、雨濡れに注意が必要 | 荷物を受け取る頻度が少ない、スペースが限られている |
ポスト付き宅配ボックス | 場所を選ばず設置可能、デザイン性が高い | 設置に工事が必要、費用はやや高め | 郵便物と宅配の荷物をまとめて受け取りたい人 |
最も手軽に設置できるのは、布やネットでできている折り畳み型です。
このタイプは玄関ドアにぶら下げておくだけでも良いでしょう。ただし防犯面の観点では据え置き型やポスト型とくらべ劣るため、どの程度荷物をもらう頻度があるのかなどを考慮して選びましょう。
3.宅配ボックスの選び方:4つのポイント
このように後付けの宅配ボックスは実に多くの種類があり、どれを選ぶべきか悩んでしまうでしょう。
ここからは数ある宅配ボックスの中から、後悔しないための選び方をご紹介します。製品選びの際には、設置場所や荷物のサイズ、防犯性、そして防水・耐候性をしっかりとチェックすることが大切です。
3-1.設置場所とサイズ
宅配ボックスを選ぶ上で、最初に考えるのは設置場所の確保です。
玄関ドアのすぐ横や、ポーチの隅、門柱の裏など、荷物を置くのに邪魔にならず、配達員が簡単にアクセスできる場所を見つけましょう。スペースが限られている場合は、縦型やスリムなデザインも検討しましょう。
次に重要なのが、受け取る荷物のサイズです。よく通販を利用する方は、自分が購入する可能性のある最大サイズの荷物が余裕をもって入るかを確認しましょう。
最近では、大型の荷物に対応した大容量タイプや、複数口の荷物が受け取れる多段式タイプもあります。通販サイトの注文履歴や、よく利用するサービスで事前に荷物のサイズを調べておくと、後で「入らなかった」という失敗を防げます。
3-2.防犯性
宅配ボックスの利便性を活かすためには、防犯性が不可欠です。鍵付きのボックスを選びましょう。
鍵の種類は多岐にわたります。例えば、ダイヤル式やプッシュボタン式は鍵を紛失する心配がなく人気があります。一方、シンプルな南京錠式は、付属の鍵を自分で管理する必要があります。自身に合う鍵を選びましょう。
また盗難防止策も重要です。宅配ボックスごと持ち去られるのを防ぐため、アンカーボルトを使って地面にしっかり固定したり、ワイヤーで玄関ドアや手すりに繋いだりできるタイプを選びましょう。
複数の防犯対策が施されているモデルを選ぶことで、安心して荷物を受け取ることができます。
3-3.防水・耐候性
屋外に設置する宅配ボックスは、防水性と耐候性が高いものを選びましょう。
特に近年の日本は台風やゲリラ豪雨が頻繁しており、雨水が内部に浸入しにくい構造のものが重要です。また強風でも倒れず、太陽光による劣化を防ぐような、耐久性の高い素材を選ぶことも大切です。
素材には丈夫で長持ちするスチール製、軽量で扱いやすいプラスチック製、錆びにくく見た目が美しいステンレス製などがあります。それぞれの素材の特性を理解し、設置場所の環境や天候を考慮して選びましょう。購入前に、製品の仕様やレビューで「雨に濡れないか」「耐久性はどうか」といった点を確認することをおすすめします。
3-4.デザインと使いやすさ
宅配ボックスは、家の外観を左右するアイテムにもなります。せっかく設置するなら、家の雰囲気やエクステリアにマッチするデザインを選びたいものです。
シンプルでスタイリッシュなものから、温かみのある木目調、レトロな雰囲気のヴィンテージ風など、さまざまなデザインがあります。
また、毎日の使いやすさもポイントです。荷物の投入口の大きさは十分か、重い荷物でも入れやすいか、扉の開閉はスムーズかなどをチェックしましょう。
最近では郵便ポストと宅配ボックスが一体型になったタイプも人気で、これなら玄関周りをすっきりとさせてスペースの有効活用にも繋がります。自分のライフスタイルに合った、デザインと機能性を兼ね備えた製品を選びましょう。
4.実際の設置方法:DIYと業者依頼
宅配ボックスの設置は、製品によってはDIYでも可能です。しかし、不安な場合は専門の業者に依頼することも検討しましょう。
DIYでの設置は安価で済みますが、安全性を確保するためには難しいケースもあります。業者に依頼すれば設置場所の相談から工事まで、プロに任せられるので安心です。
4-1.DIYで設置する
据え置き型やワイヤー固定型は、比較的簡単にDIYで設置できます。
手順は以下の通りです。まず、平らで雨に濡れにくい場所を選びます。次に、説明書に従って組み立て設置します。最後にワイヤーやアンカー、コンクリートブロックなどでしっかりと固定します。
DIYの場合は工具が必要になることもあるので、事前に準備しておきましょう。
4-2.業者に依頼する
「DIYは自信がない」「ポール設置型をきれいに設置したい」という場合は、専門の業者に依頼するのがおすすめです。依頼先は、ホームセンター、エクステリア専門業者、リフォーム会社などがあります。
費用は製品によって異なりますが、設置費用は1万円〜3万円程度が目安です。業者に依頼すれば、専門的な知識と技術で安全かつきれいに設置してもらえます。
5.後付け宅配ボックスの注意点
設置が完了したら、宅配業者への周知も忘れずに行いましょう。特に指定がなければ業者は宅配ボックスへの配達をしてくれることが多いですが、玄関ドアに「宅配ボックスをご利用ください」といったステッカーを貼っておくと、よりスムーズに利用できます。
また日頃からボックス内に荷物が入っているかどうかを確認することも大切です。
5-1.設置後にはメンテナンスを
宅配ボックスを長く使うためには、定期的なメンテナンスが大切です。
屋外に設置している場合は、雨風にさらされるためこまめに状態を確認しましょう。汚れやホコリを拭き取り、鍵や開閉部分に不具合がないかをチェックします。
また鍵や開閉部分のチェックもしましょう。扉の開閉が重くなったり、異音がしたりする場合は、潤滑剤を差すのがおすすめです。小さな不具合を見つけたら早めに対処することで、長期間にわたって便利に使えます。
5-2.宅配ボックス設置で得られるメリット
宅配ボックスを後付けすれば、日々の暮らしにさまざまなメリットがあります。をもたらしてくれます。
メリット | 詳細 |
---|---|
ストレスが軽減される | 再配達の手間やインターホン対応のストレスがなくなる |
安心・安全に荷物を受け取れる | 非対面で荷物を受け取れるため、セキュリティ面で安心 |
時間節約 | 荷物を受け取るために待機する時間がなくなり、時間を有効活用できる |
家族みんなが便利に利用できる | 家族の帰宅時間を気にせず、自分のペースで荷物を受け取れる |
荷物の再配達依頼が面倒、受け取れる時間がないといった方は、ぜひ後付け宅配ボックスの設置を検討しましょう。
6.宅配ボックスで快適な毎日を
宅配ボックスは、日々のストレスを軽減してくれるとても便利なアイテムです。ネットで注文することが多い、再配達が多いといった悩みがある人はぜひ宅配ボックスの後付けを検討しましょう。
後付けする宅配ボックスは「据え置き型」「折りたたみ型」「ポスト付き宅配ボックス」といった種類があり、状況に応じて選ぶのがポイントです。配達をする人の負担も考慮し、ぜひ我が家にぴったりの宅配ボックスを見つけましょう。
参照:国土交通省報道発表資料